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宮 直之; 菊池 満; 牛草 健吉; 栗田 源一; 永島 圭介; 閨谷 譲; 飛田 健次; 豊島 昇; 正木 圭; 神永 敦嗣; et al.
JAERI-Research 98-012, 222 Pages, 1998/03
定常炉心試験装置(JT-60SU)の遮蔽・安全設計を行った。本装置では10年間のDD実験放電と2年間のDT実験の実施(オプション)を想定した。安全評価上の指針として、放射線障害防止法等に準拠した。予め定めた遮蔽設計の目標値を満たすように真空容器を含む本装置構造物の遮蔽構造の最適化案を検討し、現在のJT-60実験棟において充分安全に実験運転が可能なことを示した。DT実験では年間100gのトリチウムを使用する。トリチウム等の漏洩防止の観点から多重格納系を採用した。三次格納となる実験棟本体・組立室内にて、万一のトリチウム放出したときを想定した緊急時トリチウム除去設備の検討を行い、2週間後に人が立ち入れる濃度への低減が現実的な設備規模で可能なことを示した。
林 巧; 宮 直之; 菊池 満; 豊島 昇; 牛草 健吉; 正木 圭; 神永 敦嗣; 北井 達也*; 栗田 源一; 永島 圭介; et al.
JAERI-Research 97-007, 150 Pages, 1997/03
定常炉心試験装置におけるプラズマ燃料系とトリチウム安全系設備の設計検討結果をまとめた。プラズマ燃料系は真空排気、精製捕集、同位体分離、1次系ガス処理及び燃料供給設備で構成される。また、トリチウム安全系は建家換気、不活性ガス処理、緊急時トリチウム処理及び制御モニタリング設備等により構成される。低トリチウムインベントリ化の観点から、同位体分離設備においては深冷蒸溜塔を3カラム構成とし、アウトプットのトリチウム純度を60%以下のDT混合ガスを循環する方式として、インベントリを5g程度に低減できる見通しを得た。トリチウム安全系においては、実験棟本体・組立室及びトリチウム取扱設備室の建家を三次格納系とした緊急時トリチウム処理設備(気体分離膜システム)の検討を進め、1週間で1DCへのトリチウム除去が可能であることを示した。
豊島 昇; 正木 圭; 神永 敦嗣; 小栗 滋*; 菊池 満; 中川 勝二*; 宮 直之; 森 活春*; 永見 正幸
JAERI-Research 97-008, 146 Pages, 1997/02
本報告では、本体付属設備設計、JT-60の解体・JT-60SU全体の組立・工程、主要建家の耐震・耐荷重の裕度及び一部設備の配置計画について述べる。既存JT-60を100日程度で解体、新設再利用品収納建家に収納、PR用として一般展示する。組立は約3年半で実験再開する計画。実験棟の荷重増に対して、本体直下のケーソン基礎にかかる荷重分散が課題となり、詳細な検討が必要である。耐震裕度は耐震Bまで対応可能。実験棟増築建家の耐震B対応は基礎的には可能であるが、2階部分の施工上の詳細検討が必要。負圧管理対応は可能である。整流器棟の荷重増に対しての概略裕度検討では1.3倍が限界(基礎)で、2階部分の対応は、特に詳細な検討が必要となる。
永島 圭介; 菊池 満; 栗田 源一; 小関 隆久; 青柳 哲雄; 牛草 健吉; 閨谷 譲; 久保 博孝; 森 活春*; 中川 勝二*; et al.
Fusion Engineering and Design, 36(2-3), p.325 - 342, 1997/00
定常炉心試験装置(JT-60SU)は、定常トカマク炉の開発及び国際熱核融合炉(ITER)の補完的役割を担ったJT-60の後継装置である。本装置の主要パラメータは、最大プラズマ電流10MA、主半径4.8mであり、ビームエネルギーが750keVの中性粒子入射によりプラズマの加熱及び電流駆動を行う。プラズマ電流5MAでの高密度定常運転が可能であり、この時の自発電流率は約50%である。より高い自発電流率での運転を実現するためには、グリーンワルド限界を超えた高密度での安定な放電を得る必要がある。また、低トロイダルモード数の理想MHD不安定性及びバルーニング不安定性の解析から、規格化ベータ値として3程度までの運転が可能である。
宮 直之; 林 巧; 鈴木 優*; 永島 圭介; 閨谷 譲; 豊島 昇; 鈴木 達志*; 菊池 満; 内藤 大靖*; 永見 正幸
Fusion Engineering and Design, 36(2-3), p.309 - 324, 1997/00
被引用回数:1 パーセンタイル:14.47(Nuclear Science & Technology)JT-60U以降の計画として、評価・検討を進めている定常炉心試験装置の遮蔽・排気処理系についてまとめた。薄板2重壁構造の真空容器の内部に遮蔽材を兼ねたボロン入冷却水を循環する水タンク方式とした。装置全体は40cm厚のコンクリート製クライオスタット内に格納する。低放射化材料としてこれまで評価してきたTi合金に加え、今回新たに代替案として、SUSとタングステンの組合せを提案し、線量当量の設定目標を満たす遮蔽構造を示した。ダイバータポートの実効排気速度20pam/s(30mol/h)を可能とする定常粒子排気系を検討した。プラズマ及びNBIからの排気ガスは燃料精製系で不純物を処理した後、プラズマ燃料として循環再利用する。本装置のDD放電では0.2g/年のトリチウムが発生する。トリチウム循環系は多重格納とし、緊急時の処理が可能なトリチウム安全処理系を検討した。
有田 誠*; 林 巧; 奥野 健二; 林 安徳*
Journal of Nuclear Materials, 248, p.60 - 63, 1997/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Materials Science, Multidisciplinary)原研の定常炉心試験装置計画における真空容器材料候補の1つであるTi-6Al-4V合金について、そのトリチウム透過量評価の観点から、500eVDイオンビームを用いて、323~753Kの温度条件で重水素透過挙動を調べた。合金試料は34mm0.1mm(及び0.25mm)を用いた。600K以上の温度領域では、明らかなイオン駆動透過挙動が観測でき、24時間以内に定常透過に達した。入射イオン粒子束6.410D/m・sに対して、透過/入射粒子束比で3.310(633K)~4.810(753K)であり、イオン駆動透過の活性化エネルギーは約0.12eVであった。600K以下では透過粒子束は顕著に減少し、重水素イオン注入後の昇温放出実験から、大部分の重水素は合金中に滞在していることが伺えた。厚さの違う試料の結果から、透過は合金内部の透過側への拡散が律速であり、その拡散係数はD=2.010exp(-0.32eV/kT)m/sと計算できた。
永島 圭介
JAERI-Research 95-055, 19 Pages, 1995/08
ダイバータ領域の中性粒子挙動を評価するための簡易モデルを開発した。このモデルは、矩形のダイバータ領域における中性粒子挙動をモンテカルロ法で解析するものであり、トカマク型装置のダイバータ基本特性を評価する上では極めて有効なものである。このモデルを定常炉心試験装置(JT-60SU)のダイバータ設計に適用して、ガイドラインとなる設計値を決定した。ダイバータ板の傾斜角、排気口の設置位置等を最適化することによって、高効率の排気(ダイバータ板へ流入する全粒子数に対する割合が4%以上)と主プラズマへの逆流抑制(全粒子数に対して2%以下)が可能であることを示した。
二宮 博正
Tokamak Concept Improvement,ISPP-16, 0, p.305 - 324, 1994/00
SSTR等のコンパクトで効率的な定常トカマク核融合炉の概念の科学的実証を目指してJT-60で進めている、閉じ込め改善、高ベータ、高ブートストラップ電流割合の完全電流駆動及びダイバータ部の熱・粒子制御の結果と今後の計画について報告する。併せて、JFT-2MとTRIAM-1Mにおけるトカマク概念改善に関する結果と計画を紹介する。また、核融合炉に近いプラズマパラメータ領域でトカマクの定常化研究を行うために検討を進めている、定常炉心試験装置(JT-60SU)の研究目的、装置概要、予想されるプラズマ性能等についても報告する。